オートメーション研究チーム

OPPORTUNITIES

チームへの参加を希望する学生・研究者・エンジニアの方へ

チームのバックグラウンドから得られるもの

オートメーション研究チームはロボットマニピュレーションやコンピュータビジョンをコア技術に持つ研究者集団として、多様なバックグラウンドを持っています。大学ポストを兼務しアカデミックな興味を起点とする研究者、大手メーカーやベンチャーでの研究開発経験や実用化経験を持つ技術者など様々です。研究活動も、研究分野におけるトップレベルの国際会議やジャーナルへの投稿から、企業と連携した技術実証や特許化・実用化まで、産学両面の価値を大切にした多様な研究活動をおこなっています。そういったチームの研究活動に関わることで、自分の技術者としての適正や興味がどこにあるのかを学ぶことができ、ご自身のキャリアパスを描くことができるはずです。自分の志向を理解した上で、国立研究開発法人や大学のポスト、スタートアップや大手企業の研究者・エンジニア、あるいは起業など、技術者として正しく次のステップを描くことができます。

身に付く力

一つ目に、ロボット工学及び情報学における技術的な能力の獲得が挙げられます。チーム内のほとんどの研究活動において、ロボット工学の基礎及びツール群(例えばRobot Operation System (ROS))を学ぶことが出来ます。また、プラットフォームとしては、ロボットアーム(UR5, KUKA iiwa, Nextageなど)やモバイルマニピュレータ(Fetch Robot, Hello robotなど)などのを利用することが出来ます。加えて、3Dセンサ(PhoXi)、3Dスキャナ(EinScan)、VR(oculusなど)、モーションキャプチャ(Mocapなど)や各種センサ類(加速度,心拍計)なども活用したシステムインテグレーションに取り組むこともあります。チーム独自にGit環境でドキュメントやサンプルコードを整備しており,初めてきた方もこれをベースに研究環境を構築可能です。また、ロボット工学に加えて、近年注目を集めている機械学習の応用に取り組んでいます。それぞれの研究課題に対して最適な学習モデルの設計、シミュレータや実環境モデルを利用した効率的な訓練方法の設計、実ロボットでの学習モデルの実証などに関するスキルが身に付きます。特に、深層学習やロボットに関する研究は世界規模で非常に競争的ですので、チーム全体で共通した技術キャッチアップと新たな研究課題の分析を行っています。
また、2つ目に世界をリードする研究者となるための学術的能力も学ぶことが出来ます。学生や若手研究者が論文執筆をする場合は、経験豊富なチーム研究員が論文指導を行います。こういった指導をベースに、研究活動における重要なアウトプットの一つである国際会議や論文誌への投稿能力の向上をサポートします。これまでにQ1論文誌や,Robotics分野のトップ国際会議にて研究成果を発表する他,IEEE RAS JJC Young Award (ICRA), 同(IROS, CASE),SICE Young Author Award (SII), SI優秀講演賞など若手研究者による受賞が生まれています。

本チームでの研究に必要な力

対象とする研究分野においてはロボット工学、機械学習、コンピュータビジョンなどの複合的な技術力が必要になります。全てを兼ね備えた技術者は世の中にも多くありません。「身に付く力」で述べたようにチーム活動を通じてこれらの力を養うことで、これからの社会に羽ばたくことができるはずです。チームに参加する場合、前述の研究分野いずれかの研究経験があり、学会発表や論文投稿など研究能力を示すエビデンスがあることが理想です。また上記研究分野の原理原則となる物理現象のモデル化、研究で設定する問題の目的関数化と多目的最適化、確率モデル化、あるいはそのための確率・統計に関する知識などの数学・物理学の基礎と応用力があることを重視します。しかし、それが全てではありませんし、ロボコンなどで実装が大好きであった方などがその個性を活かすことで面白い研究が生まれるかもしれません。学会でインパクトを示す研究アイデア、あるいは企業できちんと実用化される研究アイデアには、原理・原則の丁寧な理解をもとにしたシンプルなアプローチも多いものです。アイデアは、既成概念にとらわれないフレッシュな研究者のほうが気付きやすい場合もあります。何かを感じた方がいらっしゃれば、あまり堅苦しく考えずに我々のチームにコンタクトいただければ幸甚です。
また、心構え的な面としては、研究活動のスピード感を楽しみながら、自らの能力向上を目指すモチベーションが重要です。トップカンファレンスレベルの研究成果創出や、実用的な研究開発活動のためには、短期集中でアイデアを具体化し実証までを完遂させる必要があります。こういった研究活動のスピード感を楽しみながら、自らの能力向上を目指すモチベーションが重要です。楽しくわくわくすることを、プロとしてストイックに努力し、良い成果を勝ち取れる、あるいは多くの人とわかちあえるように、一緒に成長していきましょう。

参加する方法

博士前期・後期課程の学生:産総研リサーチアシスタント制度を活用できます。詳しい産総研RA制度については
こちら(産総研リサーチアシスタント制度紹介ページ)
を御覧ください。前期課程と後期課程では条件が異なります。現在下記のテーマでは公募ページがございます。
→①RA:遠隔操作ロボットに関する研究(応募締切:2024年6月7日(金) 採用者決定次第終了の可能性あり)
→②RA:ロボット学習に関する研究(応募締切:2024年6月28日(金) 採用者決定次第終了の可能性あり)

博士号取得済みの若手研究者:ポスドク採用、常勤採用があります。詳しい制度は
常勤:こちら(産総研研究職員採用情報ページ)
ポスドク:こちら(産総研契約職員採用情報ページ)
を御覧ください。現在下記のテーマでは公募ページがございます。
→①ポスドク:ロボット遠隔操作インターフェイスに関する研究(応募締切:2024年5月31日(金) 採用者決定次第終了の可能性あり)
→②ポスドク:ロボティクス基盤モデルに関する研究(応募締切:2024年6月28日(金) 採用者決定次第終了の可能性あり)

エンジニア志望者:テクニカルスタッフ採用があります。詳しい制度は
こちら(産総研契約職員採用情報ページ)
を御覧ください。

CV formats (English Version)
「英文履歴書フォーマット」English CV format (Word)

研究補助業務及び技術補助業務:現在(2024.04.01時点)チームでは研究補助を行う職員を募集しています。詳細は、
こちら(契約職員募集)
を御覧ください。

相談連絡先:下記のメールアドレス先にお送りください。
M-icps-am-contact-ml[@]aist.go.jp
*[@]を半角の@にしてお送りください。

連携を検討されている企業の方へ

共同研究、技術コンサルなど、企業連携を受け付けています。チーム員や技術にご興味のある方、お気軽にご相談ください。

研究テーマについて

要素技術やミドルウェアの実用化に向けた応用展開、実用化サポート、サイバーフィジカルシステム研究棟における工場模擬環境やコンビニ模擬環境を活用した技術・システムの実証試験、応用技術の共同知財化などを通じて、社会を驚かすインパクトのある大きな研究成果の創出や、新たな社会課題解決の道筋を示すことを目指します。またそれにとらわれずに尖った研究をおこないたい、研究者を派遣して交流を深めたり、研究ノウハウを学びたいといったご相談も承ります。

契約に関して

研究と開発にはギャップがあります。このギャップを埋めるためには研究テーマ立案の段階から、双方が丁寧にすり合わせ・意識合わせをしていく必要があります。我々が有する人材、技術、環境などに興味をお持ちいただいたものの、具体的なテーマには至らない場合はコンサル契約をご検討ください。これは想いをお聞きしながら、お互いにとって何が理想なのか、社会にとって価値を産むにはどうすべきかを具体化する作業をお手伝いするものです。我々が持つ専門性が力になることがあれば嬉しく思います。まずはご興味をお持ちの方はお気軽に相談いただければ幸甚です。

企業連携実績(あいうえお順)

オムロン株式会社、オムロンサイニックエックス株式会社、川崎重工株式会社、株式会社京都製作所、コネクテッドロボティクス株式会社、ソフトバンク株式会社、Telexistence株式会社、トヨタ自動車株式会社、浜松ホトニクス株式会社、日立オートモティブシステムズ株式会社(現日立Astemo株式会社)、三菱電機株式会社