産総研の研究を支え、
技術を社会に「つなぐ」
総合職のメンバーにフォーカス。
仕事の魅力ややりがいの他、
自分自身が「つないだ」
エピソードを話してもらいました。
企業がタッグを組んで共同研究を行うために設立した、技術研究組合という法人制度があります。私は組合加入のための事前調整を担当し、多くの企業の方との交渉や相談を通して、10件を超える組合加入を実現。多くの企業と産総研をつなぐことで、オープンイノベーション推進に貢献しました。
ある大企業との共同研究契約が、大企業と産総研双方の見解の違いで破談になりかけたことがありました。しかし、既存の権利との関係や、この研究で見込まれる知財などを整理していくうちに、お互い譲れる部分が明確になり、結果的に双方納得できる条文に落とし込むことができました。
これまでのほとんどの業務がつなぐ仕事でした。例えば、ユニット支援では「研究現場と本部組織」、人事部では「就活生と産総研」、イノベーション推進本部では「企業と産総研」、理事長秘書では「理事長と産総研職員」など、立場は異なるものの様々な連携を生み出してきました。
エネルギー問題や自動運転など、社会課題の解決をテーマとする数十億円規模の国家プロジェクトを担当しました。多数の大学や様々な業界の企業へ協力を依頼し、これらの参画企業等に対して、産総研のノウハウを活かして的確な指示を出していくことで、プロジェクトを滞りなくマネジメントしていきました。
忘れられないのは、共同研究のため産総研にラボを設置したベンチャー企業が、1から立ち上がっていく過程を間近で見られたことです。私は産総研側の窓口役として、共同研究契約の締結や実験室のインフラ整備等を行うため、ベンチャー企業と所内各部署との調整を行いました。
広報はまさに技術を社会へつなぐ窓口です。「AI」「オリンピック」「新型コロナウィルス」といった、今話題のキーワードをテーマとして、産総研の関連技術を紹介する企画を立案し、記者会見で研究成果物を紹介するなど、様々な工夫をして情報発信しています。
人材開発企画室で新人研修を担当した際、産総研のスローガンである“技術を社会へ”を達成できる人材を育てるため、新たなカリキュラムを企画しました。初めての取り組みで失敗しないか不安でしたが、研修後のレポートには、 “技術を社会へ”に対する新人の想いがたくさん詰まっていて、手応えを感じました。
2020年1月に設立したゼロエミッション国際共同研究センター(通称GZR)に関して、改修工事等の整備事業関連で、国への予算要求に関するデータ作成等に関わりました。私が担当したのは一部分ですが、世界的な社会問題である気候変動の解決に向け、社会と産総研をつなぐ仕事を体感できました。