産総研北海道センター特許情報

発明の名称: 粒子循環式熱交換法

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特許番号第2045794号
出願番号特願昭62-48541
出願日昭和62年(1987)3月2日
発明者武内 洋、 平間 利昌、 佐山 惣吾、 青木 秀敏
出願人工業技術院長
特許権者工業技術院長

発明の目的: 外気温が氷点下になるような寒冷地では、 一般に用いられているフィンチューブタイプの大気採熱熱交換器を使用すると、 伝熱面に着霜し採熱が不能になる。このため、間欠的に伝熱面に熱を加えて除霜しているが、 この場合エネルギー効率の低下はさけられない。 外気温が氷点下になるような寒冷地においても、伝熱面での着霜が防止され、 かつ圧力損失を低減してエネルギー効率を向上させることができる 熱交換方法を提供することをその目的とする。

発明の効果: 循環粒子を高速の空気流によって乱流あるいは高速流動化状態として上昇させる過程で 空気から採熱するとともに、移動層で伝熱体と熱交換するようにしたので、 氷点下の温度を有する寒冷地の冬季の大気からでも、伝熱面への着霜なしに、 しかも低い圧力損失で採熱して、熱交換器のエネルギー効率を向上させることができる。

発明の概要:排出バルブからその循環量を調整して上昇部に提供される循環粒子は、 空気流入口から取り入れられた高速の空気により乱流あるいは高速流動化状態を形成して上昇する。 その過程で空気と循環粒子との間で熱交換が行われ、採熱される。 空気と循環粒子の混合流は空気拡散部で空気と循環粒子とに分離され、循環粒子は移動層に流入し、 空気は空気排出口から外部から排出される。従って、大きな圧力損失を招く分散器が不要となり、 またサイクロン等を用いずに上記空気拡散部により循環粒子を移動層内へ流入させることによって、 熱交換器の圧力損失を低減できる。移動層に流入した帯熱循環粒子は、排出バルブから上昇部に 排出される粒子循環の量に応じて移動層内を移動する間に伝熱体と熱交換する。 この場合、伝熱体を着霜の原因となる水蒸気を含む空気が殆ど存在しない移動層に設けた 熱交換器を用いているので、伝熱面での着霜が起こらない。

図面:

付図