産総研北海道センター特許情報

発明の名称: 重水素の定量分析法及びその装置

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特許番号第1626441号
出願番号特願昭56-126008号
出願日昭和56年(1981)8月13日
発明者大越 純雄、 高橋 富樹、 佐藤 俊夫、 森下 締三、 野田 茂行、 丹 務、 野口 宏史
出願人工業技術院長、 昭光通商(株)
特許権者工業技術院長、 昭光通商(株)

発明の目的: 生態系、非生態系を問わず、重水をトレーサーとして系内の水の移動、混合、拡散、交換等を 追跡することは、水の関与する諸現象を理解する上できわめて重要である。 重水中の重水素測定法として、一般的な質量分析法の他に、赤外分析法、落滴法、浮秤法、振動式密度法、 示差屈折法などがあるが、これらは高度の技術や高価な器機を必要とする欠点がある。 この欠点を解消し高感度で迅速簡便な分析計を提供する。

発明の効果: 連続的に流れている反応及び搬送用高純度水素ガス中に微量の重水素試料を注入して、 水素同位体交換触媒に接触させて交換反応を行わせ、次いで吸着剤を通過させた後、 重水素検出装置に導入して重水の定量を行う。本発明方法によれば、長くとも5分という短時間で 天然水を含む任意の濃度の重水を分析することが可能である。

発明の概要: 試料注入部より、注入された重水試料は、試料気化室で水蒸気になり、 搬送用水素ガスと共に水素同位体交換触媒反応カラムに送られる。 反応カラムでは白金の触媒作用によりHDガスに転化する。発生したHDガスは分離カラムに運ばれ、 資料中に含まれていた不純物と分離され、重水素検出装置に送られ検出される。 濃度は、標準サンプルによって作成した検量線を用いて求める。

図面:
付図 1 反応及び搬送用水素ガス供給源 2 減圧バルブ
3 水素生成装置
4  流量調節器
5 試料気化室
5′試料注入口
6 反応カラム
7 分離カラム
8 重水素検出装置
9 不活性ガス供給源