特許番号 | 第979399号 |
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出願番号 | 特願昭49-59065号 |
出願日 | 昭和49年(1974)5月27日 |
発明者 | 石橋 一二、 三井 茂夫、 小林 力夫 |
出願人 | 工業技術院長 |
特許権者 | 工業技術院長 |
発明の目的: 悪臭公害の原因をなすメルカプト化合物を吸着、除去する活性炭を製造する。
発明の効果: 従来の椰子殻や石炭系などを原料とする活性炭では、炭素が大部分であるため、 メルカプト化合物の吸着が困難であった。これに対してポリアクリルニトリル樹脂或いは その共重合体を熱分解したのち、賦活して得られた窒素を含有する活性炭はメルカプト化合物を吸着、 除去することができる。
発明の概要: ポリアクリルニトリル樹脂或いはその共重合体(PAN)を150〜400℃で熱分解すると、 ピリジン環を持つ構造の熱縮合物であるポリマー(PANP)が生成する。これを水蒸気賦活すると 活性炭(PANAC)が得られる。
実施例:
ポリアクリルニトリル50gを酸素の存在下で250℃で熱縮合し、大部分が黒色になった点で、
更に300℃で4時間分解を行った。収率は約70%であった。次にこれを温度850℃で25分間水蒸気ガスにより賦活し、
活性炭を得た。
この活性炭は、比表面積:640m2/g、メチレンブルー吸着量:65mg/g、沃素価:615mg/gであった。