特許番号 | 特第2639711号 |
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出願番号 | 特願昭63ー305821 |
出願日 | 昭63(1988)12月2日 |
発明者 | 石橋 一二、 野田 良男、 山田 勝利、 伊藤 三郎、 小橋 利行、 高木 潤 |
出願人 | 工業技術院長、 日本エクスラン(株) |
特許権者 | 工業技術院長、 日本エクスラン(株) |
発明の目的: 本発明は、アクリロニトリル系重合体の焼成によって従来よりも多孔性で、 窒素原子を含む炭素焼成体を工業的に、かつ有利に製造する方法を提供する。
発明の効果: 従来技術と比べてより多孔性のアクリロニトリル系重合体の焼成体を提供し得ることが 本発明の特徴であり、製造される多孔性体は各種吸着剤、触媒、触媒担体、酵素担体、センサー素子等に 広く利用される。
発明の概要: 50〜80重量%のアクリロニトリルと20〜50重量%のスチレンとの共重合からなる アクリロニトリル系重合体を、500〜1500℃で5分〜10時間焼成することを特徴とする アクリロニトリル系重合体から誘導される多孔性焼成体の製造方法。
実施例:
表に示す割合でアクリロニトリル(AN)とスチレン(ST)を水100部に加え、これに重合開始剤を添加して60℃、
3時間懸濁重合してポリアクリロニトリル系共重合体を調整した。これを洗浄乾燥した後、
電気炉を用いて窒素雰囲気下800℃で2時間焼成した。焼成体の収率、比表面積、メチレンブルー吸着能は
表に示す通りであった。
ポリアクリロニトリル単身体よりも5倍以上の性能をもつ多孔質体が得られている。
単量体組成 (部) |
重合体組成 (wt%) |
収率 (wt%) |
表面積 (m2/g) |
メチレンブルー (mg/g) |
||
AN | ST | AN | ST | |||
100 | 100 | 72 | 59 | 10 | ||
83 | 13 | 78 | 22 | 51 | 148 | 51 |
65 | 35 | 61 | 39 | 36 | 153 | 54 |
60 | 40 | 51 | 49 | 15 | 161 | 62 |