産総研北海道センター特許情報

発明の名称: 四塩化ケイ素の製造方法

特許番号第1654013
出願番号特願昭60-154861
出願日昭和60年(1985)7月12日
発明者奥谷 猛、 中田 善徳、 後藤藤太郎
出願人工業技術院長
特許権者工業技術院長

発明の目的: ケイ酸バイオマスを原料とし、これを燃焼処理ないし、炭化処理し、 得られた処理生成物を含塩素炭素化合物または塩素と含炭素化合物の混合物で 反応処理することを特徴とする四塩化ケイ素の製造法を提供する。

発明の効果: 原料として用いる稲、麦のもみがら及びわらなどのケイ酸バイオマスは、 毎年、稲作、麦作などにより得ることができ、しかも農業廃棄物であるために、 その原料供給には特に問題はなく、得られる四塩化ケイ素は、精密蒸留により容易に 高純度のものとすることができるので、将来にわたって有効なケイ素製品製造技術と いうことができる。

発明の概要:  もみがらや稲わらなどのケイ酸バイオマスを燃焼あるいは炭化処理し、 得られた処理生成物を、400〜1100℃で含塩素炭素化合物または塩素と含炭素化合物の 混合物で反応処理することで四塩化ケイ素を高収率で得られる。

図面:
実施例を示す。

原料 塩素源 反応温度
(℃)
反応時間
(分)
ケイ素分転化率
(重量%)
もみがら炭化物 四塩化炭素 600 5 40.6
600 180 58.0
700 180 69.2
800 180 79.6
900 180 90.5
もみがら炭化物 純塩素ガス 600 5 30.4
600 180 45.2
700 180 58.3
800 180 71.0
900 180 85.4
市販SiO2+炭素 純塩素ガス 600 180 5.8
700 180 4.9
800 180 4.9
900 180 4.8
SiC 純塩素ガス 700 180 0
800 180 12.1
900 180 68.2