特許番号 | 第1617155 |
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出願番号 | 特願昭60-251678 |
出願日 | 昭和60年(1985)11月8日 |
発明者 | 吉田 諒一、 鵜沼 英郎、 前河 涌典、 寺本 信一、 小平 宏平、 松下 徹 |
出願人 | 工業技術院長 |
特許権者 | 工業技術院長 |
発明の目的: 本発明は、石炭液化の際に副生するアスファルテンやプレアスファルテンなどの 石炭系アスファルテン類を高温高圧下で熱処理して黒鉛化し、これらの物質の高付加価値化を 図るものである。
発明の効果: 石炭そのものを原料として黒鉛化処理を行う場合、石炭の性状により黒鉛化性が異なるので、 石炭の性状に応じて黒鉛化条件を変える必要があり、また黒鉛化物には石炭由来の鉱物質が含まれるという 問題があった。これに対して、本発明では石炭液化で生成する石炭系アスファルテン類を用いているので、 出発原料の石炭の性状に関係なく、同一黒鉛化条件により同様な性状を有する黒鉛を得ることができ、 しかも得られた黒鉛は石炭由来の鉱物質を含まない無灰のものになるという利点を有している。
発明の概要: 石炭液化の際に副生するアスファルテンやプレアスファルテンなどの石炭系スファルテン類を、例えばピストン・シリンダー型装置を用いて、1000MPa以上好ましくは1000〜1200MPaの圧力下、 1800℃以上の温度好ましくは1800〜2000℃の温度において熱処理することにより黒鉛化を行う。 なお、黒鉛化の程度は、熱処理物のX線回折を行い、(002)面に対する格子面間隔より求める。
図面:
- | 格子面間隔 deez (A) | |||
太平洋炭アスファルテン | 大夕張炭アスファルテン | |||
284.4MPa | 1000Mpa | 284.4MPa | 1000MPa | |
1400℃ | 3.42 | - | 3.43 | - |
1600℃ | - | 3.39 | - | 3.39 |
1800℃ | - | 3.36 | - | 3.37 |