産総研北海道センター特許情報

発明の名称:けい素・酸素・炭素の化合物からなる繊維

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特許番号第1609867号
出願番号特願昭59-279761号
出願日昭和59年(1984)12月27日
発明者下川 勝義、 関口 逸馬
出願人工業技術院長
特許権者工業技術院長

発明の目的: ケイ素酸化物またはケイ酸塩鉱物と炭素原料あるいは、籾殻炭化物を1300℃以上の温度に加熱し、 非酸素雰囲気あるいは、不活性ガスを微量流通させることにより得られる反応生成ガスを、 1300℃より低い温度域の反応管に析出される、ケイ素、酸素および炭素の化合物からなる繊維の合成法を提供する。

発明の効果: 世界的にも初めての繊維で、構成元素はSi・O・Cからなり、 フッ酸には表面層がわずかに溶解するが、混酸にはほとんど不溶である。 切断面の構造は真円で3相からなるアスペクト比の大きな繊維で、直径は40〜130nmある。 外見は青みがかった白色半透明のスポンジの様に弾力のある繊維である。

発明の概要: 本発明は多孔質のアルミナに溶融性塩類の水溶液を含浸乾燥させ、加熱焼成したのち、 冷却し、水又は希酸水溶液で含浸した塩類を溶出分離することを特徴とするアルミナの細孔径制御方法。

図面:
付図

関連文献:

1)下川勝義、関口逸馬、鈴木良和、矢部勝昌、植田芳信、SiOC系セラミックス繊維の合成
 日本セラミックス協会、99,9,757 (1991)

2)k. Shimokawa, I. Sekiguti, Y. Suzuki, K. Yabe, Y. Ueda, Synthesis of Ceramic  Fibers in the Si-O-C System,
Ceram. Soc. Jpn. Int. Ed. 99,9,742 (1991)

3)下川勝義、関口逸馬、鈴木良和、植田芳信、高機能性無機繊維と非晶質材の開発と利用に関する研究
 一酸炭化系繊維の製造とその物性,北海道工業開発試験所報告 55,1 (1992)

4)下川勝義、関口逸馬、鈴木良和、植田芳信、籾殻からのSi-O-C系繊維の合成 - 生成条件の解明 -、
 日本セラミックス協会 学術論文集,10,9,1127-1134 (1992)

5)k. Shimokawa, I. Sekiguti, Y. Suzuki, Y. Ueda, Synthesis of Si-O-C Fibers from Rice Husk Carbide
 - Explanation of Formation Condition, J. Ceram. Soc. Jpn. Int. Ed. 100, 9,1111 (1993)

6)下川勝義 他、高機能性無機繊維と非晶質材の開発と利用に関する研究、
 北海道工業開発試験所 報告 第55号 (1992)