特許番号 | 第1577620号 |
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出願番号 | 特願昭58-34254号 |
出願日 | 昭和58年(1983)3月1日 |
発明者 | 小谷川 毅、 山本 光義、 田部 浩三 |
出願人 | 工業技術院長 |
特許権者 | 工業技術院長 |
発明の目的: これまで多孔質固体の調製法と得られた細孔の生成機構との相関関係が明らかになっていないため、 積極的に意図した細孔径分布を持つような多孔質固体を調製することが本質的に出来ない。 このため通常のアルミナの細孔を制御すると共に、その表面酸性度をもあわせて制御する方法を見い出すことを 目的とした。
発明の効果: 本発明の制御調製法を用いるならば、アルミナに限らず、広く他の固体の細孔制御法にも 適応される普遍性の高いものであり、多くの固体の制御された多孔質固体の製造に利用することができる。
発明の概要: 本発明は多孔質のアルミナに溶融性塩類の水溶液を含浸乾燥させ、加熱焼成したのち、 冷却し、水又は希酸水溶液で含浸した塩類を溶出分離することを特徴とするアルミナの細孔径制御方法。
実施例: 三種の方法で調整したアルミナに、溶融性塩としてホウ酸を含有量を変えて含浸させたアルミナを 550℃で焼成後、熱水抽出して得られたアルミナの表面積等を測定した。表の結果が示すように細孔径の 発達したアルミナが調製されている。
実験番号 | プロセス-1 | 乾燥ゲル 550℃ |
乾燥ゲル 550℃ |
乾燥ゲル 550℃ |
プロセス-3 | ホウ酸添加 550℃ |
ホウ酸添加 550℃ |
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プロセス-4 | 熱水抽出 550℃ |
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1 | 表面積 (m2/g) | 29.2 | 7.7 | 92.5 |
全細孔容積(cc/g) | 0.0237 | 0.0143 | 0.0463 | |
細孔半径 (Å) | 22 | 22 | 10以下 | |
2 | 表面積 (m2/g) | 14.4 | 17.2 | 103.2 |
全細孔容積(cc/g) | 0.0298 | 0.0295 | 0.0547 | |
細孔半径 (Å) | 21.5 | 15.22 | 10以下 | |
3 | 表面積 (m2/g) | 29.2 | 2.8 | 97.1 |
全細孔容積(cc/g) | 0.0237 | 0.0144 | 0.0612 | |
細孔半径 (Å) | 22 | 15.22 | 10以下 |