産総研北海道センター特許情報

発明の名称: フェノール/ホルムアルデヒド樹脂の水素化分解によるフェノール類の回収方法

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特許番号第834622号
出願番号特願昭46-624855号
出願日昭和46年(1971)8月16日
発明者森田 幹雄、 広沢 邦男
出願人工業技術院長
特許権者工業技術院長

発明の目的: フェノール系樹脂廃棄物の処理・資源化を目的として、水素化分解法によって処理して フェノール類を効率よく回収する方法を提供する。

発明の効果: フェノール系樹脂をフェノール、クレゾール、キシレノール類に転換して回収できるので、 これらは再度合成原料として活用でき、資源のリサイクルが可能となる。

発明の概要: フェノール系樹脂廃棄物をハロゲン化亜鉛あるいはハロゲン化錫を触媒として、 反応温度270〜500℃、反応水素圧50〜200kg/cm2の条件下で水素化分解することを特徴とする フェノール類の回収方法。

実施例を以下に示す。
 ベークライト板、ノボラック樹脂を塩化亜鉛存在下、反応温度400℃、反応水素圧160〜170kg/cm2、 反応時間1時間の条件で水素化分解した。 樹脂は水素化分解され、フェーノル類が効率よく回収されている。

試料名 ベークライト板 ノボラック樹脂
反応率 89 95
液生成物中〜230℃留分(wt%) 53 95
〜230℃留分中酸性油分量(vol%) 6 51
酸性油分組成(mol%)  
フェノール 21.2 38.0
2-メチルフェノール 11.8 14.4
3or4-メチルフェノール 31.4 26.6
2・6-ジメチルフェノール 1.7 1.5
2・4- 18.5 7.8
3・5- 2.2 3.2
2・3- 1.8 1.6
3・4- 2.3 1.0
2・4・6-トリメチルフェノール 3.0 1.3
2・4・5- 1.5 1.4
2・3・4- 4.7 3.2

関連文献:
 1)フェノール・フォルムアルデヒド樹脂の水素化分解、 森田、広沢、北海道工業開発試験所報告 第17号、 p30、昭和53年3月