特許番号 | 第1013356号 |
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出願番号 | 特願昭51-8982号 |
出願日 | 昭和51年(1976)1月28日 |
発明者 | 上田 成、 牧野 和夫、 横山 慎一、 中田 善徳、 長谷川 義久、 吉田 諒一、 前河 涌典、 吉田 雄次 |
出願人 | 工業技術院長 |
特許権者 | 工業技術院長 |
発明の目的: 高圧ガスを包蔵する液体をガスを含まない状態で連続的に常圧側に抜き取るための方法と装置を提供するものである。
発明の効果: 高圧化学反応において反応生成物および残渣などを含む高圧系の液体は高圧ガスを溶解、包蔵しており、これを常圧下に取り出すと、 圧力降下により液体内に包蔵されていた可燃性ガスが急激に外部に放出されて事故を起こしたり、あるいは発泡現象などにより容器内の液体が 溢流するなどの危険を伴う。本方法および装置を使用することにより高圧系においても安全に作業をすることができる。
発明の概要: 容器1内の高圧ガス包蔵液体を取出すに際しては、弁12, 14, 19を閉じ、ピストン8を受器内部7中で上昇させて置き 導入路18内の圧力を高め、液体の圧力に近づけ、それからスプール21を外部から動かし連通路22を両路5, 18こ連通させて弁19を開き、 同時に受器中で上昇しているピストン8を外部から徐々に下げ、導入路18を経て液体を受器内に吸込む。そして、液体の量が受器の80%程度になったら 切換弁19を閉じ、その後のピストン8の下降により導入路18,受器内部に吹込んだ液体の圧力を降下させる。さらに、電磁弁12を開き液体を フリーピストン10に作用させてバネ9に抗しフリーピストン10を押退けさせ、液体をバネ圧まで膨張させ、これにより液体からガスが 常圧近くまで放出され、ガスは導入路18に溜まる。次に、電磁弁14を開き、ピストン8を上昇させることにより液体は、溢流パイプ15を上昇し、 導出路13から常圧のもとに押出される。なお、導入路18に溜まったガスは切換弁19を開ける都度入路5を経て容器1内に上昇し戻る。 従って、この発明によれば、高圧液体をガスを含まない状態で常圧下に抜取ることができる。また受器内の圧力を高めてから切換弁を 開くようにしてあるので、切換弁の摩耗を防止できる特徴を有している。
図面: