特許番号 | 特第2873936号 |
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出願番号 | 特願平8-151344号 |
出願日 | 平成8年(1996)6月12日 |
発明者 | 星野 保、 石崎 紘三、 湯本 勲、 扇谷 悟 |
出願人 | 工業技術院長 |
特許権者 | 工業技術院長 |
発明の目的: 低温環境に生息する微生物の中には、通常の酵素よりかなり低い温度で高い活性を示すものがある。 この低温活性酵素は低温下での食品加工や化学変換、洗剤用酵素、排水・廃棄物処理などへの利用が期待される。 本発明は低温海域の魚の腸内細菌から分離した低温活性の高いプロテアーゼ(蛋白質分解酵素)とその製法に 関するものである。
発明の効果: 低温活性酵素は上記のように種々の応用が考えられるが、特にプロテアーゼは食品素材の劣化を 防ぐことのできる低温下での酵素処理や、洗剤用酵素など産業用酵素としての需要が期待できる。
発明の概要: 低温活性プロテアーゼの生産菌として好適な細菌として、発明者等は北海道近海産ホッケ腸内より 新たにPseudomonas sp. PL-4を分離した。本菌を酵素生産用培地中で、10〜15℃で数日間培養することにより 菌体外にプロテアーゼが生産される。この培地中から遠心分離、塩析、ゲルろ過などの操作によりプロテアーゼが 精製できる。精製プロテアーゼは分子量:約45,000、活性至適温度:25〜30℃、活性至適pH:約7.0、 熱安定性:pH7.5で1時間保温した場合30℃まで安定、などの性質を有する低温活性プロテアーゼである。 (下図参照)。
図面: