特許番号 | 第1599230号 |
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出願番号 | 特願昭60-250365 |
出願日 | 昭和60年(1985)11月7日 |
発明者 | 横田 祐司、 田中 重信、 池田 光二 |
出願人 | 工業技術院長 |
特許権者 | 工業技術院長 |
発明の目的: メタン発酵菌は絶対嫌気性であるために増殖速度が著しく遅く、連続的にメタン発酵を 行う場合、発酵槽内のメタン発酵菌が系外へ流出する現象が起こり発酵がストップすることがある。 この欠点を補うために、メタン発酵を効率よく、かつ経済的に行う方法を提供する。
発明の効果: 本発明のメタン発酵法は、安価な農産廃棄物であるモミ殻をメタン発酵菌の 保持担体及び発酵槽内の流動化材として用いることにより、高濃度及び低濃度有機性廃液などの メタン発酵を効率的かつ経済的に行うことができる。
発明の概要: 農産廃棄物であるモミ殻は、メタン発酵菌を付着しやすく、 その上単位装置容積当たりの担体表面積を大きくすることができる特徴を有している。 また、モミ殻の比重は水より僅かに大きい程度であり、モミ殻の間に一定量の発生ガスが蓄積すると、 モミ殻は槽内液上部に浮上しながらガスを放出し、その際モミ殻は槽内中で大きく拡散して、 槽内液の循環流を生じる。ガスが放出されたモミ殻は発酵槽下部に自然沈降してはじめの状態に戻り、 この動作の繰り返しが行われる。本法は、モミ殻をメタン発酵菌の保持担体及び発酵槽内液の 流動化材として用いることを特徴とするものである。
図面:
第1図、第2図及び第3図は、本発明法における発酵槽内のモミ殻の状態を順次示す説明図であり、
第1図はモミ殻が浮上するまでに至っていない状態を、第2図はモミ殻がガスと一緒に浮上し、
ガスが放出された際の状態を、第3図はガス放出後のモミ殻がゆっくりと沈降した後の状態を示す。
1は発酵槽、2はモミ殻、3は処理廃液排出用ポンプ、4は被処理液供給用ポンプ、
5はガスメーターである。