産総研北海道センター特許情報

発明の名称: バイオハザード防御装置

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特許番号第1400014号
出願番号特願昭59-8945号
出願日昭和59年(1984)1月20日
発明者神力 就子、 石崎 紘三、 池畑 昭、 上田 亭、 三浦 一伸
出願人工業技術院長
特許権者工業技術院長

発明の目的: 遺伝子工学等の発展に伴い、自然界に存在しない遺伝子をもった生物を作る研究が 盛んに行なわれている。それに伴いこれまでに存在しない有害微生物を作り出す危険性も増大しており、 このため徹底したバイオハザード防御対策が求められている。本発明は微生物やDNAに対する滅菌・分解力が 優れているオゾンを用いたバイオハザード防御装置であり、上記の目的のために使用できる。

発明の効果: 本発明装置においてはオゾンガスを密閉系の安全キャビネット又は安全実験室に通ずることによって バイオハザード因子を滅菌、分解するものである。オゾンは空気と電力から容易に製造することができ、 その制御も簡単であり、しかもバイオハザード因子に対して従来から用いられているホルムアルデヒドに比べ はるかに優れた滅菌力、不活性化力、分解力を有している。さらに、安全キャビネット等からの排水に オゾンを通ずることにより、排水中に残存するバイオハザード因子を滅菌、分解することができる。

発明の概要:本発明装置の一例である下図に従ってより具体的に説明する。空気をライン6よりオゾン発生器1に 供給してオゾンを発生させ、得られたオゾン含有空気はライン7を通って安全キャビネット又は安全実験室2、 パスボックス3及び排水処理装置4に導かれ、室内や排水中に存在しているバイオハザード物質を滅菌、分解する。 安全キャビネット又は安全実験室、パスボックス及び排水処理装置から出た排オゾン含有空気は、それぞれライン8、 9及び10を通って排オゾン除去装置5に導かれ、この中に充填されている活性炭によってオゾンが除去されたのち、 無害の空気となってライン11を通って大気中に放出される。本発明においてはオゾンを密閉空間内に100ppmで 導入する場合には60分間の処理時間で十分であるが、濃度を上げれば処理時間を短縮できる。

図面:

付図