TN38 水産加工排水の水質分析

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相手先企業の概要

 企業名:株式会社札幌紀文

 従業員数 160名

 資本金 1億8百万円

 売上高 42億円

 業種 魚肉練製品製造業

 水産練製品のトップメーカーで、市場としては、北海道全域を対象としている。最近は、魚肉練製品ばかりでなく、豆乳の開発など総合食品メーカーへの新しい分野にも力を入れている。

指導を受けるまでの経緯

 当社では、工場排水が下水道に接続している為に、工場排水の水質から、処理方法は薬品凝集加圧浮上法を採用している。しかしながら、処理施設が正常に稼働しているにもかかわらず、処理水の水質が大きく変動し、12回に1回位は下水道基準すれすれに達することもあり、この変動の原因・究明のために、技術指導を受けることを希望した。

指導内容

 北海道工業開発試験所式クーロメーターによる水産加工排水のBOD自動測定法及び解析方法について指導を受けた。

技術的成果・効果

 前述の指導の結果、時間帯により工業排水のBODが非常に大きく変動し、原水調整槽の水位が低い為、一日の水質を平均化するバッファーの作用を十分果していなかった。又、原水調整槽でのブローが、一晩で多少BOD処理をしていることも判明した。従って、原水調整槽の水位を高くして、バッファーの作用を上げたことと、回収したフロックを貯留槽の容量の関係から、多少、原水調整槽にかえしていたものを、やめてから、極端に高く出るBODがなくなり、低めに安定してきた。

 その一例を図に示した。



図 排水処理の一例
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