乳酸発酵原料の前処理に関する研究
-乳酸による馬鈴薯澱粉質の液化-

問合わせ ひとつ戻る DB入口へ トップページへ PDF(イメージ)を見る

森田幹雄/ 横田祐司
1998年3月 北海道工業技術研究所報告 71,35-37

 乳酸発酵原料前処理法として、工程内で生成する乳酸を触媒とした馬鈴薯澱粉質の液化を検討した。 馬鈴薯澱粉質の液化や液化澱粉質の分子量分布に及ぼす乳酸溶液のpHの影響は大きく、滅菌を同時に行い得る条件下で、pHを3.5以下にできる乳酸濃度を設定すれば、概ね馬鈴薯澱粉質の100%を液化できることが分かった。 馬鈴薯や馬鈴薯澱粉粕中の澱粉質も同様に加水分解され、市販の可溶性澱粉質よりも低分子量のものであった。 提示した馬鈴薯澱粉質の液化は、乳酸発酵原料前処理法として有効な方法になり得ると判断された。