1HNMRによる定量分析

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平間康子
1998年3月 北海道工業技術研究所報告 71,23-26

 1HNMRを用いて、重水中のごく薄い軽水(HDO)プロトン及び多量の水の吸収シグナルが強すぎて問題となる尿中の特定成分を定量する方法を検討した。 重水中の軽水の定量には外部標準と積分強度を用い、H-D交換法によるシリカ表面の水酸基量の決定にこの定量法を用いた。 得られたシリカ表面水酸基の量は、金属ナトリウム液安溶液との反応を用いて求めた値と良く一致し、固体表面の水酸基の定量にこの方法を利用できることが分かった。 823Kで前処理したシリカゲルで得られた水酸基量の値を用い、シリカ表面孤立水酸基の赤外吸収のモル積分強度が算出された。 尿成分の定量には内部標準とピーク高を用いた。 尿中の特定成分の測定では積分強度から得られる値とよい一致を示し、その差は数%の範囲内に入った。