石炭利用技術の高効率化
永石博志
1996年4月 工業技術 37(4),28-29
エネルギー消費量の増加と低コスト技術への要求を考えると,今後も石炭に頼らざるを得ないことは明らかである。
このような背景で,二酸化炭素排出による温暖化防止,石油,天然ガスへの負担減,さらに途上国の援助のためにも石炭利用のエネルギー効率向上は,不可欠な技術開発課題である。
この高効率化はその利用量の大きさから,エネルギー需給全体に与えるインパクトは大きい。
また,現状の速さで消費拡大が見込まれるならば,斬新技術を待つこともできず,消費量を抑えながらも,需要を満足させるには高効率化しか方法はない。
これは早急に対応しなければならないことであり,現在の技術水準から考えると技術の限界への挑戦である。