乳酸発酵でバイオ関連産業の振興を

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森田幹雄
1996年1月 北海道通産情報 51(1),48-49

 食品や清涼飲料水に含まれる乳酸からプラスチックが製造されます。 特に、L-体といわれる分子構造を持つ乳酸を原料としますと、ポリエチレンやポリスチレンなどの汎用プラスチックと同じ強度を持ちつつ、これらと異なり自然界で生分解されてしまう特質の樹脂が合成できます。 廃棄後の環境への負荷が軽減されますので、次世代のプラスチックとして注目され実用化研究が実施されているところです。 しかし、原料となるL-体乳酸は微生物の働きによる発酵法に依存しなければ得ることができません。 幸い、北海道地域においては発酵原料となる澱粉質系農産品が多量に生産されており、かつ生産余力もありますので、乳酸発酵工業の立地として極めて適していることになります。