石炭とオイルサンドビチューメンとのコプロセッシング

問合わせ ひとつ戻る DB入口へ トップページへ

吉田諒一/ 石黒秀美/ 宮沢誠/ 成田英夫/ 吉田忠/ 前河涌典
1995年12月 日本化学会誌 1995,1013-1017

 カナダ産Battle River炭とCold Lakeオイルサンドビチューメンとのコプロセッシングにおける450℃,121分(Ni-Mo触媒存在下)の転化率は97.1%に達し,既報のアントラセン油/赤泥・硫黄触媒系での450℃,120分の95.7%を上回っており,Cold Lakeオイルサンドビチューメンが反応溶剤として有効であることを示している.
 またBattle River炭とCold Lakeオイルサンドビチューメンとのコプロセッシングにおいて,Ni-Mo触媒は水素消費率が赤泥・硫黄触媒と同程度であるにもかかわらず,赤泥・硫黄触媒に比べ反応初期段階において転化率に対する効果が大きく,アスファルテンの低減に効果を示し,ヘテロ元素の除去に対しても優れた活性を有し,水素利用効率の面でも優れている. さらに反応温度450℃では,水素化,脱ヘテロ元素化および低分子化のようなオイル生成物の高品質化が進行している.