深夜電力で駆動するヒートポンプを用いた蓄熱式床暖房

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山口宗宏/ 佐山惣吾/ 米田弘和/ 岩本欣也/ 原田光博/ 渡辺悟/ 深井一夫
1995年9月 化学工学論文集 21,853-857

 夜間電力(11PM-7AM)8時間で駆動するヒートポンプを熱源に用いる蓄熱式床暖房について実験を行った. 用いた潜熱蓄熱材(PCM)は芒漿(Na2SO4・10H2O)のパッケージでその融解温度は32℃,凝固温度は30℃,蓄熱量は43W・h/kg(T=10℃)である. 床暖房実験室は木造窓無し約40m2で,室内のステージ(1.2mH)に温水パネル(5mmT,プラスチック製,26m2)を敷設し,その上面にPCMを重ねて敷設した(その全蓄熱量は28.5kW).
 ヒートポンプは8時間運転16時間休止のサイクリック操業であるので,24時間運転の場合と比べて3倍の採熱量を必要とする. このため採熱量が従来の約3倍を目標として垂直型ポンプ内蔵濡れ膜式地中採熱管を開発した. 得られた床暖房実験から熱収支計算を行い,本システムの実用性について検討した.