科学技術の最新動向-氷核タンパク質-

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津田栄
1995年8月 工業技術 36(8),37

 雨の降らない地域に雨を降らそうという試みがある。 どうするのかというと,気温がマイナスになる上空まで飛行機で昇り,そこで氷核物質を空中散布するのである。 そうするとこの物質を核として大気中の水分が凍結し氷結晶が生成する。 これが雨となって地上に落ちるという仕組みである。 この試みは,既にインドの一部地域等で行われているが,氷核物質として用いられているのはヨウ化銀(Agl)であり,これが安全なのかどうかは明確ではない。 確かな安全性をもち,安価で,強力な氷核物質が果たしてこの世に無いものであろうか?