8-キノリノールを用いる抽出/フローインジェクション法による銅(II),鉄(III)の同時分析法

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中川孝一/ 原口謙策/ 緒方敏夫
1995年3月 北海道工業技術研究所報告 63,12-15

 溶媒抽出法は金属イオンの分離あるいは濃縮の手段として分析化学あるいは工業的分野で広く用いられている。
 しかし,従来から金属イオンの分析等に用いられてきたバッチ法は,操作が煩雑となり,時間がかかりすぎる,周囲からの汚染の影響ならびに試薬の消費量が多くなるなどいくつかの問題点を含んでいる。 近年,連続流れを利用した分析法(フローインジェクション分析:FIA法)が開発され,多くの金属イオンの分析法に用いられてきた。 FIA法は流路を工夫することにより装置を簡単にすることが出来,連続自動分析も可能である。
 また,FIA法は分析中の測定精度および測定データの再現性がよく,1サンプルあたりの分析時間も短くすることが出来る。 さらに反応が全てチューブの中で行われることから分析の過程で他からの汚染の心配がない,測定中の試薬の消費量を少なく出来るなどの特徴を持っている。
 一方,銅(II),鉄(III)などの金属イオンは8-キノリノール(オキシン)と錯体を生成して有機相に抽出される。 本報では,このFIA分析法と溶媒抽出法を組み合わせた銅(II),鉄(III)の簡便で迅速な同時定量法について検討した結果を報告する。