微小重力化の2相流の挙動

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千葉繁生
1994年9月 日本機械学会誌 97,770-771

 無重力環境での気・液2相流の挙動は,主に宇宙機の大形化等に伴う熱制御システムの高効率化,小形・軽量化,安定制御化を図る上で重要な伝熱特性の評価に関係し,それを基礎として新しいシステムの研究開発が進展しつつある。 また,新素材,薬品,食品の製造,加工,固体廃棄物の処理,月環境での固体資源の利用などを想定して,固体粒子を気体によってあたかも液流体のように扱う気・固2相流から成るシステムの無重力環境への適用性についても検討されつつある。
 本稿では,落下塔あるいは航空機による微小重力環境で観測された気・液および気・固2相流の流動現象の概要について述べる。