沿面コロナ放電CVDによるAlN微粒子の合成

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大山恭史/ 千葉繁生/ 播磨和幸/ 近藤和夫/ 篠原邦夫
1994年9月 化学工学論文集 20,642-647

 沿面コロナ放電を反応の励起源に利用して,塩化アルミニウム(AlCl3)とアンモニア(NH3)との気相反応から窒化アルミニウム(AlN)微粒子を合成した. 生成粒子はほぼ球形で滑らかな表面を有する非晶質粒子であった.
 平均粒子径davはAlCl3の初期濃度とともに増加し,濃度の0.4乗に比例した. davの値は所定のガス平均滞留時間tRで208〜431nmの範囲であった. また,粒子径に対する滞留時間の影響には,dav∝tR0.2なる関係が認められた. 粒度分布は,幾何標準偏差が1.3から1.6の範囲で比較的粒度の揃った微粒子であった.
 生成粒子中の不純物酸素のうち,加熱処理後にAl2O3として存在する酸素をグラファイト還元剤を用いて1673Kの温度条件で除去した. さらに,処理後の粒子に残存するグラファイト粉末を973Kで燃焼除去した粒子には7.4wt%の酸素が含まれていた.