マイクロカプセルのはなし
横田祐司
1993年5月 北海道通産情報 48(5),44-45
マイクロカプセルとは,その粒径が数ミクロンから1ミリ程度の微小な容器を意昧する言棄です。
その容器の中には“芯物質”と呼ばれる様々な固体や液体,気体状のものを包み込むことができます。
マイクロカプセルの持つ機能としては(1)芯物質を外部環境から隔離・保護すること,(2)芯物質を外部環境に放出する速度を調節することが挙げられます。
前者の機能は,液状物質やガス状物質の固体化(粉体)など,物質の実質的性質を変えることなく見かけ上の形態を変化させることができる手段として評価されています。
後者の機能は,医薬品,農薬などの成分を,それを必要とする環境(水,空気,土壌)中へ最適な速度で放出する“コントロール・リリース技術(制御放出技術)”として最近注目を浴びてきています。