含油泥炭燃料の流動層ガス化
田崎米四郎/ 千葉繁生
1993年3月 北海道工業開発試験所報告 58,22-28
内径0.108m,炉長1.15mの流動層ガス化炉を用い,空気または空気に酸素を付加した流動化ガスによる含油泥炭のガス化特性について検討した。
試料として用いた含油泥炭は,約40%の水分を含む泥炭に廃食用油を25%混合・吸収させたものである。
この試料を硅砂を流動媒体とする層内にダブルスクリューフィーダーで供給し,層内温度が700〜950℃の範囲でガス化した。
硅砂充填量を一定にして,流動化ガスの流速を変化させた場合には,低流速の方が軽質炭化水素の生成率が大きくなり,発生ガスの発熱量も向上した。
しかし,炭素ガス化率および冷ガス効率には差異は認められなかった。
これに対して,流動化ガスの流速を一定にして,硅砂の充填量を変化させた場合には,充填量の多い方が熱分解反応やガス化反応がより進行した。