ケイ素系高分子材料

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奥谷猛
1993年12月 ケミカルエンジニアリング 38,1014-1024

 今までの高分子材料の研究開発の動向は,従来の高分子材料の長所を活かしつつ,金属材料に対して劣っていた点を改良した新しい高分子材料を開発する試みが数多く行なわれてきた.
 既存の材料に比べて飛躍的に高い性能,あるいは新規な,かつ,環境を考慮した材料を開発するためには,炭素にかわる全く新しい材料を取り上げていく必要がある.
 このような状況のもとで. 金属元素の電気特性と炭素の化学的特性を併せ持つ元素であるケイ素が注目され,シリコンケミストリーが21世紀の新しい化学体系として期待されている.
 本稿では,ケイ素系高分子材料の研究開発の背景,意義,問題点について紹介し,著者らが進めているプラズマ,レーザを用いるケイ素系高分子の合成について紹介する.