石炭液化反応中の逆反応に及ぼす溶媒効果に関する考察

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永石博志/ 井戸川清/ 佐々木正秀/ 前河涌典/ 真田雄三/ 千葉忠俊
1992年4月 日本エネルギー学会誌 71,264-271

 石炭は液化反応条件下において,熱的に解裂してラジカルを生成し,これが水素によって安定化し,低分子化が進行すると考えられている。 しかし,水素の供給が十分でない場合には,縮重合により液化不活性な成分,すなわちセミコークスを生成する。 そこで本報告では,溶媒の水素供与能によってセミコークス生成反応が制御されるとの予測のもとに,石炭と溶媒の共存下での水素供与能の評価として,反応速度論に基づいて定義されるセミコークスの生成反応を指標に用いる方法について検討を行った。