循環流動層の流動状態

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平間利昌
1992年6月 平成4年度北海道開発工業試験所研究成果発表会要旨集 p29-35

 終端速度以上の高ガス速度で粒子を反応器(ライザー)外に搬送し、気・固分離した粒子を再び反応器に還流する循環流動層は、石炭燃焼ボイラーや石油の接触分解をはじめとして多くの分野で既に実用され、新しい分野への応用の研究も盛んに行われている。 しかし、ライザー内部の流動状態の解明などをはじめとした基礎研究は遅れており、研究成果が発表されるようになったのは近年のことである。 さらに、流動状態が極めて複雑なこともあって、流動状態の定義や流動様式の区分などにも少なからぬ混乱が認められる現状である。 たとえば、循環流動層の典型的な流動状態と一般に考えられている“高速流動化状態”の定義に関しても、全く異なる2つの主張がある。 ここでは、上記のような研究の現状をふまえ、循環流動層あるいは高速流動化の定義そのものについて検討した結果の概要を報告する。