プラスチック廃棄物中の塩素の分析装置の開発

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斉藤喜代志
1992年6月 平成4年度北海道開発工業試験所研究成果発表会要旨集 p25-28

 プラスチック廃棄物を熱分解して燃料油を得た場合には、分解して生成するHClが生成油中に溶解して品質の低下を招くとともに、焼却すると腐食作用により、炉の損傷や大気汚染の原因になる。 そのため無公害処理するためには、プラスチック廃棄物中のPVC混入割合を予め把握することが処理条件を決定する上で重要になると考えられる。
 演者は、プラスチック廃棄物中のPVCの混入割合の情報を得て、無公害処理方法の研究開発を効率的に進める目的で、HCl分析装置を試作した。
 本報告では、試作したHCl分析装置を用いて、PVCを260℃〜550℃の範囲で熱分解させ、分解反応生成物の挙動と生成するHCl濃度の全量を測定する最適な熱分解温度を検討した。
 つぎに、PVCとポリエチレン(PE)の混合割合をかえ、無公害な熱分解法とHCl分析装置の精度を確認するため、熱分解方法の違いによるガス成分、生成油中のHCl濃度を測定したので報告する。