オキシナイトライドガラスの構造と性質に関する研究
-アルカリ珪酸塩オキシナイトライドガラスの電気伝導度-

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鵜沼英郎
1992年12月 北海道工業開発試験所報告 57,14-19

 多くの研究者によってオキシナイトライドガラスの熱的・機械的性質について調べられており、窒素含有量が増すにつれて微小硬度や破壊鞭性が向上し、失透しにくくなることが知られている。 しかしながら、オキシナイトライドガラスの電気的性質に関する研究は少ない。 ElmerとNordbergはシリカガラスに窒素を導入すると電気抵抗が増すと報告した。 LeedeckeとLoehmanは、窒素を含むY-Al-Si-O-Nガラスは窒素を含まないY2O3-Al2O3-SiO2ガラスよりも直流伝導度が高いと報告した。 ThorpとKenmuirはMg-Al-Si-O-NガラスとCa-Al-Si-O-Nガラスの窒素含有量が増すにつれて誘電率と交流伝導度が上昇することを見いだした。 しかしながら、これらの研究においてはガラス中の電荷担体が必ずしも明かではない。 アルカリを含むガラスの電気伝導は、アルカリイオンの輸送によるイオン伝導であることが知られている。 ガラスを電子回路の絶縁材として用いるような場合、ガラス中のアルカリイオンの輸送について知ることは重要である。 また、アルカリイオンの輸送はガラスの化学的耐久性を決定することもある。 しかしながら、これまでオキシナイトライドガラス中のイオン伝導に対する窒素の効果に関する研究はなされていない。
 本章では、Li-Si-O-NおよびNa-Si-O-Nガラスについて、イオン伝導度に対する窒素の影響を調べた。