廃タイヤを原料とする活性炭の製造
細田英雄/ 新川一彦/ 石橋一二
1992年7月 北海道工業開発試験所技術資料 14,12-12
現在,廃タイヤの処理問題がクローズアップされているが,その処理が困難であることから,十分な有効利用法がない。
そこで当所では流動層による廃タイヤ熱分解残渣より,活性炭の製造を試みたところ,良好な結果を得た。
炭化装置は径155mmφ,高さが750mmの連続自燃式流動層を用いた。
炭化温度は450℃とした。
この時の炭化物の収率は36%が得られ,得られた炭材を粒径0.5〜1.0mmに整粒したものを賦活用炭材とした。
賦活炉は石英製で,径40mmφ,高さ530mmの回分式流動層である。
賦活ガスは全水蒸気で1.5g/min,試料は30gとした。
天燃ゴムNRの賦活温度は800,850,900℃で合成ゴムSBRは850℃のみについて行った。
また,炭化物の塩酸洗浄についても検討した。
洗浄は濃度5〜7%のHClに一昼夜浸し水洗い乾燥後,試料とした。