籾殻灰からのSiCl4の製造(第3報)
-フーリエ変換光音響分光法によるアルカリ及びアルカリ土類金属塩添加籾殻燃焼灰の塩素化反応機構の分析-
奥谷猛/ 中田善徳/ 日野雅夫
1991年8月 日本セラミックス協会学術論文集 99,709-711
四塩化ケイ素(SiCl4)は,高純度ケイ素化合物として気相反応法やイミド分解法により,SiC,Si3N4粉体の製造用の原料として利用されている.
前報においては籾殻中に含まれる活性なSiO2と炭素(C)の混合物を塩素化することによりSiCl4を製造する際,カリウムが塩素化反応促進効果を示すことを明らかにした.
本報告では,籾殻燃焼灰のSiO2の反応挙動を調べるために塩素化反応前後の籾殻燃焼灰のFT-IR-PASにより,アルカリ,アルカリ土類金属塩の塩素化反応促進効果及び阻害効果の作用機構について検討した.