ヒートポンプ利用による蓄熱式温水床暖房
田村勇
1991年12月 北海道通産情報 46(12),40-41
ヒートポンプは省エネルギーのための機器として注目されている。
本州ではヒートポンプによる冷暖房兼用のルームクーラーが広く使用されている。
しかし,寒冷地では冷房需要が少なく,外気温が下がると性能(成績係数)が低下するため,ヒートポンプはそれほど普及していない。
温水床暖房は,比較的低い給水温度で暖房するので,ヒートポンプの成績係数が向上する。
また,蓄熱する事が出来れば,安い深夜電力を使用して夜間に蓄熱し,その熱を昼に利用する事が可能となる。
蓄熱材としては,相転移に伴う熱の授受を利用した潜熱蓄熱材(Phase Change Material)が,顕熱を利用したものよりも,見掛け上大きな熱容量を持ち,暖房に有効な材料である。