血液型の話からはじまって
泉和雄
1991年8月 北海道通産情報 46(8),40-41
一体血球が凝集するということはどういうことなのでしょうか。
そもそもA型とB型とはどこが違うのでしょうか。
その答えは血球膜の上にあります。
大まかにいって,生物の体は,糖,脂質,アミノ酸,核酸の4つの物質から成り立っています。
そして,アミノ酸はたくさん連なって糖鎖や多糖を作っています。
その中には,単独ではなく例えば糖鎖がタンパク質と結びついていたり,脂質と結びついていたりしているものもあります。
これをそれぞれ糖タンパク質,糖脂質と呼びますが,この糖タンパク質,糖脂質が血球膜の上にあり,その血球膜上にある糖タンパク質,糖脂質の糖鎖が文字どおり「カギ」になっているのです。