石炭液化反応における触媒の役割
小谷川毅
1991年3月 平成3年度北海道開発工業試験所研究成果発表会要旨集 p32-35
石炭液化反応に鉄触媒が用いられたのは、1913年、ドイツのBergiusがその最初である。
以来、数多くの研究の結果、硫黄が鉄触媒の助触媒として作用することが指摘されると共に、鉄触媒は反応系内で硫化鉄に変化して作用することも明かにされている。
これまでのところ、鉄-硫黄系触媒は価格や量などの観点から石炭液化反応において最も実用的な触媒系であるとされている。
従って、その作用機構や活性に関する検討は液化プロセスの効率向上のために非常に重要な研究課題である。
ここでは液化反応における触媒の役割を調ベることを目的とした研究を行った。