多孔性セラミックス担持無機イオン交換体の開発
小野寺嘉郎/ 岩崎孝志/ 林拓道/ 鳥居一雄
1991年3月 平成3年度北海道開発工業試験所研究成果発表会要旨集 p29-31
演者らは従来の有機複合化法にともなう問題点を解決するための方法として、無機複合化による新しい粒状化法を提案している。
この方法は、多孔性無機物の細孔空間を微結晶性無機イオン交換体合成の反応場として利用し、交換体の合成と複合化を同時に達成しようとするものである。
本複合化法は、種々の微結晶性無機イオン交換体と多孔性無機物の組合せに適用可能であり、従来法に比べより均質で高機能を有する粒状復合体の簡便な作製法として今後の展開が期待される。
今回はスピネル型マンガン酸化物(LiMn2O4のLi+をH+で置換した交換体でありLi+の選択吸着性が高い)λ型MnO2と各種多孔性セラミックスとの複合体の作製法および生成複合体のキャラクタリゼーション結果について紹介したい。