シュレッダーダストの処理法及び有効利用に関する研究
-シュレッダーダスト処理トータルシステムとコスト試算-
新川一彦/ 出口明/ 細田英雄/ 武内洋
1991年3月 北海道工業開発試験所報告 52,38-41
再資源化を経済的に成立させるためには,ある程度の規模が必要である。
したがって,企業単独事業よりは協同組合的なシステムが望ましいが,シュレッダー工場の場合はそれぞれが隣接していないので,ダストをそれぞれの工楊から収集して一括処理するには運搬方法の問題があるため,現有の処理システムを適用することは難しい。
このことから,本研究では単一のシュレッダー工場を対象として,これより発生するダスト発生量に見合った経済的な処理システムを開発するため,シュレッダー工場が電力多消費型であることに着目してダストの簡易ガス化・ガス化発電システムについて研究を進めてきた。
前章までは,シュレッダーダストを部分燃焼ガス化するプロセスならびに生成ガスを燃料とするガスエンジン発電プロセスのそれぞれについて研究成果を述べてきたが,総合運転試験を行った結果,操作性,無公害性においても全く問題がなく,本システムは十分実用できるものと考えられた。