シュレッダーダストの処理法及び有効利用に関する研究
-ガス発熱量の連続測定器の検討-

問合わせ ひとつ戻る DB入口へ トップページへ PDF(イメージ)を見る

三浦正勝/ 新川一彦/ 出口明
1991年3月 北海道工業開発試験所報告 52,9-12

 連続ガス化装置で,廃車のシュレッダーダストや種々の有機物が混ざった廃棄物などをガス化してガス燃料を生産する場合,原料が種々の物質の集合体であることから,熱分解生成ガスの組成比はその時々の供給状態によって異なり,時間によってその組成比が大きく変動することが避けられない。 つまり,ガス化装置の操業状態,特にその時々の供給物質や粒径の変化および炉内温度や供給速度の変動の影響などを直接受けることから,生成する可燃ガスの組成比も異なり,発熱量値が大きく変動することは操業上避けることができないことである。 従って,生成ガスを燃料として使用する場合,生産過程で迅速に発熱量を把握してそれに対応しながら操業管理することは重要なことであり,これによって,装置や操業上のトラブル発見やそれに起因する事故を未然に防止することができる。
 そこで,ガス化装置の操業状態が定常状態であるかどうかの監視を兼ねた生成ガスの発熱量値の連続測定装置を検討した。 その結果,高カロリーのLPG,中カロリーの都市ガス及び低カロリーのガスなど各種の気体燃料の発熱量を簡便的ではあるが連続測定できる装置,方法を明らかにしたので,その概要を報告する。