籾殻と白雲石灰岩を主原料とする緩効性肥料の内熱型流動炉による製造試験

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山田勝利/ 緒方敏夫/ 野田良男/ 中川孝一/ 原口謙策/ 石橋一二/ Caballero,A.R./ Usita,M.T./ Magpantay,C.G./ Manalo,L.A./ Manalo,M.A./ Pugal,D.L./ Quilao,T.A./ Mabuti,L./ Atienza,O.G./ Arida,V.P.
1989年1月 北海道工業開発試験所報告 47,1-11

 ケイ酸が植物の成育に必須な元素であるとの証明はされていないが,特定の作物に有用であり,特に水稲の成育にその効果が顕著であることが知られている。 しかし,籾殻中のSiO2は,そのままでは作物に吸収されず二次的効果しか期待できないので,作物の成長に合せて吸収され易い形態にする必要がある。 前報で,籾殻に白雲石灰岩と炭酸カリウム(K2CO3)を添加(K2O換算:20%),焼成(温度:900℃)し,籾殻中のSiO2を緩効性ケイ酸質肥料化できることを報告した。
 本報告では,前報の基礎実験の結果に基づき,工業化の可能性についての基礎データを得ることを目的に,製材所から排出するノコ屑を焼成の熱源として,内熱型流動炉による緩効性ケイ酸質肥料の製造試験を行った。 また,肥料の主成分である可溶性-SiO2の生成をより高めるために添加物として,さらに酸化鉄(Fe2O3)を加えた場合の有効性について検討した。