もみがらからのSiCl4の製造

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中小企業団「先端工業技術応用要覧」(s59〜60年度)抜刷
1989年3月 北海道工業開発試験所技術資料 12,186-187

 当社では、北海道工業開発試験所におけるSiCl4の研究について、新聞その他から情報を得ていた。 当社は、このような分野については未経験であるが、塩素技術については充分自信を持っていた。 よってこの研究が当社の塩素製品の需要拡大につながることを期待して、この技術の指導を依頼したものである。
 SiCl4は、高純度SiO2、Si3N4、SiCなどのファインセラミックス原料として用いられている。 農産物廃棄物であるもみがらには、気候、地理的条件により13-29wt%の灰分とセルロースから成り、その灰には、87-97wt%のシリカと、アルカリ及びその他の微量成分から構成されていることが知られている。 我々は、このことに注目し、もみがらを適切に処理し、塩素化により、SiCl4を製造する研究を行っている。 この研究の一環として、もみがらを燃焼させ、得られた灰の塩素化反応実験で、アルカリ及びアルカリ土類金属塩に、塩素化反応促進効果及び妨害効果が認められた。 この技術指導は、各種アルカリ及びアルカリ土類金属塩のもみがら燃焼灰の塩素化反応に及ぼす添加効果の比較、及びその作用機構について行なったものである。