高周波熱プラズマによるSiO2・Al2O3超微粒子の合成とその触媒活性

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中小企業団「先端工業技術応用要覧」(s59〜60年度)抜刷
1989年3月 北海道工業開発試験所技術資料 12,180-181

 近年、金属、セラミックスの超微粒子が、新しい材料としてさまざまの分野で応用が期待されている。 その中のひとつとして触媒材料があるが実際に超微粒子を触媒材料として研究した例は少ない。 そこで我々は触媒材料としての超微粒子の有効性を検討するため、基礎的で既に広く研究されている触媒であるシリカアルミナを選び、超微粒子の作製条件と組成、構造、触媒活性との関係を調べた。 シリカアルミナ超微粒子は高周波プラズマ法により作製した。
 その結果、次のような知見を得た。
1. SiCl4-AlBr3混合ガスをAr-O2高周波プラズマの尾炎部へ導入することにより100-2000Åの粒径を持つSiO2・Al2O3超微粒子を得ることが出来た。
2. 超微粒子の触媒特性は反応ガスの導入位置で大きく変化した。
3. 優れた選択性を持っSiO2・Al2O3超微粒子を得ることはできたが、単位表面積当りの活性は市販品と同程度であった。 より活性を高くするためにはさらに粒径を小さくする必要がある。
4. CH3(CH3O)3Siと(C4H9O)3Alのイソプロパノール溶液をプラズマ尾炎部へ噴霧することによってもSiO2・Al2O3超微粒子を得ることができた。