無機系高分子材料

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中小企業団「先端工業技術応用要覧」(s59〜60年度)抜刷
1989年3月 北海道工業開発試験所技術資料 12,128-129

 塩化ホスホニトル3量体(PNCl23、4量体(PNCl2)を原料とした重合体は、リンおよび窒素を骨格とするため有機系高分子に比して高い耐熱性を示す。 しかし、リンに結合している塩素が加水分解し易いため、化学的に不安な欠点がある。 従って、この塩素のかわりに加水分解等を受けにくい化学的に安定な置換基を導入することにより、熱的に安定な無機系の各種高分子化合物が作り得る可能性がある。
 本研究においては上記の観点に立ち、塩化ホスホニトル化合物の塩素部位に各種置換基を導入した誘導体並びにこの誘導体を重合させた高分子化合物合成の研究、および作成した高分子化合物の熱的特性、化学的安定性についての研究を行った。