石炭の迅速工業分析法(熱天秤法)

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中小企業団「先端工業技術応用要覧」(s59〜60年度)抜刷
1989年3月 北海道工業開発試験所技術資料 12,120-121

 現在、北海道工業開発試験所では石炭液化研究の一環として、内外の石炭の液化反応特性について研究を進めている。 この研究の過程で各種液化用原料炭の水分、揮発分および灰分などの工業分析を行ったところ、オーストラリア、カナダおよび中国産の比較的低石炭化度の石炭の多くに、揮発分の測定の際に試料の飛散する現象が見られ、アルコール湿潤または錠剤成形などの予備操作が必要であった。
 石炭の工業分析を迅速化しようとする試みは他にも多く見られるが、本研究は現行のJISM8812に基づく工業分析法に対応した分析法としての熱天秤による工業分析の実用性、および予備操作を必要とする褐炭はもとより瀝青炭(の一部)までの広範囲の石炭の工業分析に対する適用性などについて検討したものである。