高感度BOD測定装置
中小企業団「先端工業技術応用要覧」(s59〜60年度)抜刷
1989年3月 北海道工業開発試験所技術資料 12,72-73
比較的微量の酸素の消費量を測定することは、生物の呼吸(微生物、小動物、細胞組織)や化学反応(脱酸素剤、還元剤、金属の酸化)の特性を調べるうえで必要な技術である。
気相中の酸素消費量については、微量の場合には検圧法によることが多い。
検圧法の欠点である読み取りを人手に頼らなければならないことと、閉鎖系内の存在酸素量によって酸素消費総量が限定されるという点を解消した記録式酸素消費量測定装置が当所で開発され、主として廃水のBODの測定や化学物質の生分解性試験に用いられてきている。
ここでは、この記録式酸素消費量測定装置を高感度化し、更に酸素消費量をデジタル処理することについての原理を述べ、これらを採用した装置を紹介する。
また、応用例として微生物呼吸特性の測定結果を紹介する。