生、消石灰の粒状化試験

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中小企業団「先端工業技術応用要覧」(s59〜60年度)抜刷
1989年3月 北海道工業開発試験所技術資料 12,42-43

 石灰肥料は、強酸性土壌の改良に有効であるが、それが微粒子からなっているため、機械による散布の能率化が因難であり、また、風で飛散するため、使用上その肥料としての効果を減殺されている。 以上の理由より消石灰の粒状化について試験を行うこととした。
 北開試では粉鉱石の造粒に関する研究で実績があるため、この技術を応用すべく、技術指導を受けることを希望した。
 ディスク型ベレタイザーを用い、水を約30%添加して造粒する方法について指導を受けた。 また、粒造物を水に長時間漬けた場合の崩壊および溶解についても試験を行なった。 またその効果を高めるための有効なバインダーの選定を行い鶏糞を乾燥して使用することが効果があった。
 水によってベレタイズすると消石灰は容易に粒状化するが、水に溶解せず土壌改良剤として効果は少なかった。
 次にバインダーとして鶏糞を乾燥して用いたが、消石灰10に対し鶏糞4の混合割合のものの造粒物は水に対して溶解性を示した。 その効果は石灰による酸性土壊改良と同時に、鶏糞による植物の生育に必要な肥料の補給が可能である。