メタノールから低級オレフィン等を得る触媒
中小企業団「先端工業技術応用要覧」(s59〜60年度)抜刷
1989年3月 北海道工業開発試験所技術資料 12,10-11
米国モービル社の新ゼオライト触媒によるMTG反応(Methanol to Gasoline)が提案されて以来、メタノールを原料とするガソリン合成、低級オレフィン合成の研究は活発である。
当所では、メタノールの化学工業原料への途を開くことを目的とした研究を進めてきたが、その中でゼオライトにならい低級オレフィン(MTO反応)ならびに分枝炭化水素(ガソリン、ジーゼル油留分)合成を可能にする触媒を見出したので、その概要をここに紹介する。
硫酸担持ZrO2触媒は超強酸としてパラフィンの異性化にも活性を示すことが知られているが、当所で見出したこの触媒は、これに少量のアルミナを加えたZrO2/Al2O5触媒である。