寒冷地型高度除雪自動化技術
佐山惣吾
1987年12月 北海道通産情報 42(12),48-49
北開試はこれまでに地域大プロとして,昭和57年度より5年間「寒冷地型水産加工廃棄物の総合処理技術の研究開発」というテーマで,北海道立工業試験場をはじめ,民間企業十数社の参加で共同研究を行いました。
一方,北開試は地域ミニプロとして,昭和59年度から3年間「中型除雪機の自動化に関する研究」のテーマで,北海道立工業試験場及び民間企業2社(北海道電子機器(株),石狩造機(株))と共同研究を行いました。
その成果として,北海道立工業試験場は民間企業と共にハンドガイド型ロータリー除雪機(22PS)を用い,赤外線による人体検知センサ及び除雪負荷センサを備えた常設機の速度自動制御(除雪の高効率化),並びに非常停止(安全対策)装置を開発しました。
一方,北開試は,超音波・マイクロ波を用いた前方障害物(例えば雪中放置車)の検出の研究を行い,今回の地域大プロ「寒冷地型高度除雪自動化技術」へとその成果を発展させました。
このように,地域ミニプロが地域大プロに引き継がれた例はこれまでになく,その意義は高く評価されました。
また,「除雪システムの高度化に関する調査研究報告書」を昭和62年3月に発行し,その主目的である「インテリジェント除雪機の研究開発課題」の調査の結果に基づき,本地域大プロ研究開発課題が策定されたものです。